告知(1)ELIZA本の草稿を公開します

これは告知文です。

昨年からあちらこちらで僕が公言していたELIZA本ですが、その草稿をブログの形で公開することになりました。 取り敢えずはまとめて6本。実は既に公開していたのですが、以下の6本を書き溜めるまで告知は控えました。

まぁ、単行本1冊となると60本ぐらいは必要なので、6本で1セットして10セット。 まだまだ先は長そうです。

1月の勉強会に参加した方々、大変お待たせしました。当日の僕の講演内容は1番目の記事にまとまってます。 実は、勉強会の翌日に担当編集と相談して、当初考えていた執筆スタイルやアプローチを変更することになりました。 もちろんテーマに変更はないんですが、進め方は今時の現実に添わせたほうがよかろうと考えた訳です。

一番大きな理由は、昨年のうちに何度か草稿は描いてみたのですが、あんまり良い文章が書けてないと思ってたこと。 昨年は、さまざまな批判を受けながらも、僕自身はELIZAにこだわり執拗に追い続けていて、膨大な情報を集められたのですが、いざ書いてみるとイマイチ。 さまざまなトピックを一度に一気に扱おうとすると、散漫な内容になってしまって、自分で書いたのに薄っぺらい感じがしてしまうのです。 担当編集が言うには「月間連載スタイルでないと書けないのでは?」とのこと。 確かに『Unix考古学』の時に毎月6〜10ページの鉄の締め切りの枠組みの中で執筆してた訳で、 ある種のインターバル・トレーニング状態にしないと僕は個々のトピックに集中できないことは否めません。 が、今時、今回の執筆に都合の良い情報系月刊誌はないので「だったら、ブログとして書いちゃえ」と言うことになりました。


次の理由は今時では ELIZA そのものに請求力があるように感じられなかったこと。 もちろん僕が選ぶ執筆テーマはもとより「おっさんホイホイ」なのですが、 第1次AIブームでもっとも知名度の高い成果である ELIZA に注目が集まらないのは何故なのか?みたいな話です。

まぁ、今のAIブームはディープ・ラーニング1点ばりで状況が推移していることもあります。
また、今のエンジニア諸君の多くはエンジニアリングそのものにばかり目がいって、その背景が見えなくなってる印象もあります。 でも、ディープラーニングだって2006年に唐突に登場した訳ではないんだけどねぇ。 そして何よりも、執筆内容と今時の先端技術開発との接点が明確に説明できないとその重要性が理解されないこと。

と、まぁ「多くに読んでもらうためには、何が不足してるのか?」を考えた訳です。 そこで、『Unix考古学』よりもトピックの守備範囲を広げて執筆することにしました。 幸運にも、今、僕はスマートスピーカーをやっているので、今時感のある教養の本という目標に転換することにしました。 いざ転換してみると、意外にも書きたくなるようなワクワクするネタが思いつくようになるのは不思議です。


今のところ、60本書けたら書籍化への作業に移行するつもりでいます。 ここで公開した草稿はそのまま使うことになる…はずなんですが、 『Unix考古学』の時も単行本化の際に膨大な量を書き足し、既存の原稿にも手を入れて、 書籍の3分の2ぐらいは新しくなったので「草稿をそのまま使う」とは断言しません。

ともあれ…

2月の頭から取り掛かって、9週間で6本書けました。 「当初の予想よりは頑張ったかな?」 が正直な感想なんですが、もう少しペースをあげないとねぇ… 集めていた資料を読み返すとさらに脱線したくなる癖をなんとかせねば。

今後ともよろしくお願いします。

PS パスタくん、準備はできた。勉強会をやろう!!