今後、僕が書くつもりの諸々のこと

もちろん、ASCII DWANGO編集部には全く相談してないことなんですが…

僕個人は(勝手に)Truth of the Legend をシリーズ化しようと目論んでまして、先週、編集部を訪問した時にチラッと漏らしたら「何を書くか頭出しをしろ」と言われた次第です。なので、ここにリストを書くことにしました。

 

1.『Unix考古学』(既刊)

もう出版したので、特に言う事はナシ。

 

2.『Multicsの謎』

2016年の『「Unix考古学」の夕べ』で勢い余って予告した続編です。

一言で説明すると「Unix考古学」の第1章をさらに掘り下げた内容です。「何を今更 Multics」と言う方々も多いかと思いますが、どっこいそんな事はありません。これについてはある程度情報収集も終わっていて、執筆の構想らしきものを解説できそうなので別のページにて…

 

3.<タイトル未定>

Multicsの開発プロジェクトであった "Project Mac" が始動した翌年、1963年にARPA IPTOがファンドするもう一つのプロジェクトが立ち上がりました。それが "Project GENIE" です。こちらは UC Berkeley に対するファンドでした。このプロジェクトも"Project Mac"と同様にその後のコンピュータ・サイエンス研究に大きな影響を与えたのですが、Multics ほど有名にはなりませんでした。で、このプロジェクトを発端とするその後の様々な取り組みを紹介するのが、この巻の目論見です。

実は、一昨年の末にこの巻の初期予稿的な講演を僕は行ってます。

『スティーブ・ジョブスとコンピュータ・サイエンス』

が、その時、京産大の安田さんにボロクソにケチを付けられたように「あまりにもデカすぎる」テーマであることを再確認するに至りました。おそらくシリーズ最大の巻になると思います。優先度は一番低いです。

 

4.『Computer Power and Human Reason(仮)』

今どきの若者には "Chatbot"「人工無能」と言う訳語が付いていることを知らない人も多いのではないでしょうか? この「人工知能」を皮肉った訳語が生まれた背景には ジョセフ・ワイゼンバウムELIZA の研究があります。ELIZAの上で動くDOCTORと言うスクリプトの被験者の過剰な反応に驚いたワイゼンバウムはその後さまざまな考察を行いますが、その一連の研究を取りまとめた"Computer Power and Human Reason"と言う書籍を1976年に出版しています。この書籍にフォーカスして、今日のAIスピーカが目指すべきビジョンを考察しようと言うのがこの巻のテーマです。

実はこの構想を横田くんに話したところ「何をやってるんだ、今すぐかけ、とっとと書け」と激しく激励されたことと、それなりに社内的な需要もありそうなので(社内向けの)全6回程度の講演の企画として進めています。今のところ、本業以外では最優先のミッションです。この巻についても別ページで詳細を書く予定です。

 

5.『サイバネティックス(仮)』

 以前、FBでもチラッと語りましたが、この巻は『Multicsの謎』の企画検討の中から生まれました。つまり「そもそも Multics って何故開発されることになったの?」と言う素朴な疑問…Multics以前の1940年代〜1950年代の話です。これに関してはリアルタイムでのご経験を持っておられる和田英一先生の貴重なコメントに酷くインスパイアされたことと、それから「機械学習って人工知能の研究なの?」と言う僕ら世代のボヤッとした疑問を解決することがテーマです。(なんだかよくわからない😀)

実はこの巻についても前口上的内容を述べた講演を僕は行っています。

『AIの来た道』

和田先生から伺った Norbert Wiener vs John von Neumann の話や、更に僕らには関わりの深い「コンピュータ・サイエンス」と言う新たな研究分野が生まれた経緯について改めておさらいしておいたほうが良いと僕は考えているんだけど…皆さんはどう思いますか?

 

以上、リストアップすると5つのテーマが今の僕にはあります。その他にも2016年の講演の際に散々言われた『Unix考古学』の日本バージョン、あるいは3.から派生する日本でのコンピュータ・グラフィックス(大村皓一先生のお話ですね)とか、もう少し調べないと書けないネタもあるんですけどね。だいたいこれくらいかな?